あのときの恐怖
3/5/2007
いやぁ。忙しいっす。
曜日の感覚全くないっす、ないっす、ないっす・・・ないっ・・・す・・・
という感じで過ぎていく毎日なのですが、19時過ぎるとテンションが上がるので
不思議です。一種のランナーズハイに近いような気がする。
夕方の話し。どうやら事務のYさんが先日ガス欠を起こして心優しき
青年に助けれたという話しを聞いた。
このガス欠という言葉を聞くと必ず思い出す事がある。
思い出したので書こうと思う。
あの頃俺は大学生だった。
初めてのラスベガス、そしてグランドキャオン。
友人と2人でLAから車で旅する事になった。
渡米から約1年後のことだった。
なごやかな雰囲気の中ラスベガスを堪能(LAから車で4時間半くらい)した後
翌日グランドキャニオン(そこから6時間くらい)を目指した。
若さは醜い。かなりどうでもいい事でけんかする。
原因は忘れたがかなり険悪な雰囲気になった事を憶えている。
何も無い道をひたすら進む。
無言で重い車内の空気の中。
夏になると光に集まってくる生物がフロントガラスにハンパなく
ぶつかってきてかなり気味悪い。
と思っていると突然ブ・・・ブロロロロ・・・・ッ
速度がいきなり減速し、アクセルがゆうことを聞かない・・・
ラ・ラジエーターか・・・・
精一杯かっこつけた未熟なセリフに違いない。
色々調べた結果友人が指差しながらアッ!!!!
と叫ぶ。Eマークを!!!!
E・・・E・・・E・・・わかんな~い
必死に現実逃避をしようとしたが、ガソリンが底を付いた事実に気が付くのに
そう時間はかからなかった。
ラスベガスからグランドキャニオンを目指す道。
とんでもなく何も無いもない田舎道。
どうしよう・・・・
コレしかない。

【ヒッチハイク】
多くの場合、通りすがりの自動車に無料で乗せてもらう行動を指す。交通量の多い道路の脇に立ち、腕を肩から水平方向に目一杯伸ばし親指を突き立てたポーズを取ることがヒッチハイクの意思表示とされている(決して人差し指を立ててはいけない)。行き先を書いた紙を掲げながらやることも多い。
ターミネーターに出てくるような恐ろしいトラックの運転手は見向きもしない。
しかも車があまり通らない道なので待ち時間が多い。
どうにかなるだろう・・・という根拠の無い自信も日が暮れてくると
なくなってくる。
ヤバイ・・・これは相当ヤバイ・・・・
そう思っていると一台の車がスーッと止まった
そして一言。

それ違うよ
ヒッチハイク初心者の私たちは、2人してず~っと親指を下にびゅんびゅん下げ続けていた。これはゴートゥーヘル(地獄に落ちろ)・・・人に物事をお願いするときに間違っても出てこないハンドシグナル。
ヤ・ヤバイ。
そんな私たちをピクリとも笑わずそのお兄さんたちは私たちに聞いた。
どうしたのかい?大丈夫かい?
つたない英語で状況を一生懸命説明した。
ガス・・・・なくなった・・・困った(和訳)
すると、地図を広げて次のガソリンスタンドを確認しながら、
後ろを指差し乗りな♪・・・と。
ジョニーデップを庶民的にしたような白人とちょっと太目の連れ。
どうするよ・・・・俺。
そういえばREMのビデオクリップで誘拐された人たちが出てたけど
アジア系の大人もいたよな・・・という忘れていた記憶が蘇る。
よし、この人達に賭けてみよう。
腹を決めた。根拠はない。
車内は無言だった。
その静けさがかなり居心地悪い。
すると突然自分たちの身の上話をはじめた。
彼らも学生でアメリカ全土を旅行中だったがサンフランシスコで
身包みはがれたという事。
最初は悲しく、途方にくれたが旅を続けるうちに自分たちのような
目に遭った人達に優しくしないといけないという気持ちになった、と話してくれた。
そんな気持ちになれた自分を誇りに思う(proud of me=私の好きな言葉)と力強く話してくれた。
チラッ・・・と友人を見ると・・・号泣
それを見て俺も号泣。
約30分くらい経っただろうか?やっとガソリンスタンドが見えてきた。
灯油のタンクのような容器を買ってガソリンを満タンに入れた。
そして車のある場所までまた乗せて行ってくれた。
お別れの時、技術的に感謝の気持ちを上手くあらわす事が出来ず
歯がゆかった。友人は何を思ったかバックからせんべいを取り出し
ジャパニーズ・オカキ・・・・・フレンド!!
恐らく日本のおかきを旅のお供に・・・と言いたかったのであろう。
俺にはわかる。でも彼らは握手してきたので違う意味に取ったに違いない。
数ヶ月後・・・
一通の手紙が届いた。ジョニーデップからだった。
手紙を広告のチラシの裏に書いていた。
お互いの住所を交換し、お礼の手紙を出したのを忘れていた。
”あの時はとても楽しかった。日本人と話したのは初めてだったので
とてもいい経験だった。あの後僕たちはアラスカまで行きそのオーロラの
素晴らしさにとりつかれた。運命を感じた。僕はこの地に一生住むことを決意した。
今は現地の靴屋で技術の習得に励む毎日だ。”
すげー!!行動力ありすぎ!
もう二度とないであろうガス欠に関する私の思い出。
完全ノンフィクションで書いてみた。
ちゃんちゃん♪
【参考資料】
長距離トラック等の運転手の好意で成功する場合もあるが、
乗せて貰ったからといって寝てしまったり、運転手の迷惑になる行為は
ヒッチハイクの最低限のマナーとして厳禁とされている。
ヒッチハイクをする理由として、資金面の問題、冒険意識の問題などがあげられる。